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エリン・メイヤー
Erin Meyer

INSEAD(欧州経営大学院:フランスに拠点を置く国際的なビジネススクール)教授。

「今日の多文化な職場環境で成功するにはどうすればいいのか──エリン・メイヤーはすべてのビジネスリーダーがいま必要としている素晴らしい指南書を提供してくれた。」
──マーシャル・ゴールドスミス(エグゼクティブ・コーチングの第一人者。『コーチングの神様が教える「できる人」の法則』日本経済新聞出版社刊の著者)


プロフィールビデオメディア掲載記事ジャンル
『異文化理解力─相手と自分の真意がわかるビジネスパーソン必須の教養』(英治出版刊)で、
10年以上の研究を経て開発した異文化理解ツール「カルチャーマップ」を提唱した組織行動学者。

経歴

1971年米ミネソタ州生まれ。ピースコープ(平和部隊)のボランティアとしてアフリカのボツワナで英語を指導したことを機に、異文化コミュニケーションに興味を持ち始める。その後、米医薬品卸売り企業マッケソンの人事などを経て、現在はINSEAD教授。

INSEADでは異文化マネジメントに焦点を当てた組織行動学を専門とする。異文化間交渉、多文化リーダーシップについて教鞭をとり、グローバル・バーチャル・チームのマネジメントや、エグゼクティブ向けの異文化マネジメントなどのプログラム・ディレクターを務めている。

メイヤーは主著『異文化理解力─相手と自分の真意がわかるビジネスパーソン必須の教養』で、文化の違いを可視化した「カルチャーマップ」を提唱した。カルチャーマップとは、「コミュニケーションの図り方」「評価の仕方」「リーダーシップの取り方」など8つの指標をもとに世界各国のビジネス文化の違いを表した分布図だ。

たとえば「コミュニケーション」の指標では、アメリカやカナダなどは簡潔明瞭で額面どおりの表現を好むのに対し、日本や中国などは曖昧で含みがある表現を多用する。また「評価」の指標では、ネガティブなフィードバックを率直かつ単刀直入に行うロシアやイスラエルに対し、日本やタイなどは間接的にやんわりと伝える傾向がある。カルチャーマップでは、こうした各国の文化や慣習が相対的にどこに位置しているのか、一目でわかるように示されている。

グローバル化によって、外国企業と交渉したり上司や部下が外国人だったり、多国籍のチームで働くことは珍しくなくなった。育った環境や価値観が異なる人たちと仕事をするときに、互いの発言や行動の真意を理解し合うことができれば、誤解や対立を避けることができる。

グローバル企業でリーダーシップを発揮したり外国のクライアントとの意思疎通を円滑にしたり、多国籍な職場で成果を出し続けるにはどうすればいいか──数千人の経営幹部への取材をもとに著した『異文化理解力』には多国籍なビジネス環境で遭遇する具体的な事例も豊富に紹介されており、「ビジネスパーソンが現場で使える武器」として、ハーバード・ビジネス・レビューやハフィントン・ポストなどのメディアから高く評価されている。

『異文化理解力』で世界的に注目されたメイヤーは、新進気鋭の経営思想家のひとりとして、「Thinkers50」などで紹介された。米CNNや英BBCなどに登場したほか、ハーバード・ビジネス・レビュー、ニューヨーク・タイムズ、シンガポール・ビジネス・タイムズ、ジャカルタ・ポスト、タイムズ・オブ・インディアなど世界各国のメディアへの寄稿実績も多数ある。

世界銀行や国連をはじめとする国際機関、ジョンソン・エンド・ジョンソン、KPMG、ドイツ銀行、ハイネケン、ロレアル、エクソンモービルなどグローバル企業向けに講演やセミナーも数多く行っている。



掲載記事

  1. INSEAD発 「カルチャー」で成長し続ける人材マネジメント #1 「できる人以外いらない」米ネットフリックスの人材戦略((日経ビジネス電子版)2021/7/30付)
  2. 日本人に必要な異文化理解力。文化のズレを理解することでコミュニケーション方法が変わる。(HDE企業サイト「変化」)
  3. なぜ日本人だけが時間の正確さにこだわりすぎるのか((BUSINESS INSIDER JAPAN)2018/3/7付)
  4. 世界で最も「異文化理解力」が必要な日本のビジネスパーソンがすべきこと((Forbes JAPAN) 2018/2/23付)
  5. 文化の違いを越えてグローバルビジネスを成功させるには?<前編>(アルクplus)
  6. 文化の違いを越えてグローバルビジネスを成功させるには?<後編>(アルクplus)
  7. 日本人に必要な「異文化理解力」という教養(Forbes JAPAN)
  8. 【図解】日本はどの立ち位置か。8つの指標で見る「文化のズレ」(NEWSPICKS)
  9. 「極端な文化」日本、アメリカ、オランダから分かるもの(NEWSPICKS)
  10. 「見た目が似ている国」とのコミュニケーションには要注意(NEWSPICKS)
  11. 外国人と働く日本人にありがちな「勘違い」 米国人をストレートに批判するのはNG!(東洋経済オンライン)
  12. 変化の時代、女性どう働く キャリアの築き方など議論 グローバル・ウーマン・リーダーズ・サミット(日経スタイル[日経ウーマノミクス・プロジェクト])
  13. 駐在員なら知っておくべき『ラテン時間』(ウォール・ストリート・ジャーナル日本版)
  14. うまく批判する方法──米国ではやんわりと、オランダでは厳しく(ウォール・ストリート・ジャーナル日本版)
  15. 最新!『ビジネス・経済書』200冊ランキング(東洋経済オンライン) など。

(英語)

  1. (ミス)コミュニケーションへのガイド(フィナンシャル・タイムズ紙)
  2. 世界各国でフィードバックの仕方はこんなにも異なる(ビジネス・インサイダー)
  3. 成功するリーダーはなぜ文化の違いを理解しているのか(Forbes誌) ほか多数。

英語メディア – 寄稿記事

  1. Looking Another Culture in the Eye(ニューヨーク・タイムズ紙)
  2. A businessman’s guide to manners(タイムズ・オブ・インディア紙)
  3. The Culture Map: Breaking Through the Invisible Boundaries of Global Business(フォーリン・アフェアーズ) ほか多数。

ハーバード・ビジネス・レビュー – 論文邦訳記事

  1. 異文化交渉力:5つの原則
  2. インド式とスウェーデン式、会議の進め方から多様性を考える
  3. 演繹的か、帰納的か──聞き手の文化でプレゼンを変えよ
  4. カルチャーマップ:世界を8つの指標で理解する
  5. 相手の文化は『桃』タイプか? 『ココナッツ』タイプか?
  6. 西洋の考え方、東洋の考え方 その最も大きな違い

「異文化理解力とは、育った環境や価値観が異なる人と働くときに、相手の言動の真意を理解して誤解や対立を避け、確かな信頼を築く技術」

エリン・メイヤーは、グローバルなビジネスの現場で実践できる異文化理解ツールを提言し、異文化マネジメントや多文化リーダーシップに関する講演やコンサルティングなど幅広い活動を行っている。


研究領域

  • 異文化マネジメント
  • 異文化コミュニケーション
  • 異文化ビジネス交渉
  • 多文化チームビルディング など

講演企業

国際機関

  • 世界銀行
  • 国際連合

企業

  • クラフト・フーズ
  • ジョンソン・エンド・ジョンソン
  • 東芝
  • KPMG
  • ミシュラン
  • ドイツ銀行
  • ハイネケン
  • ロレアル
  • BNPパリバ など